土地を購入した時に自分で不動産登記をする方法

2dfb959dbcb11bd43f02bb8dfc5b09da_m

この前、あるきっかけで、私が住んでいる家の前の山林を購入しました。(一部分ですが)
ありがたいことに、持ち主さんからタダ同然でいただいたのです。
しかし、土地の登記をするとなると、通常であれば司法書士さんなどに頼むことになり、結構お金がかかります。
私は会社で総務関係の仕事をやっていて、法務局へ提出する役員変更登記とかを自分で作っているので、今回の土地登記も自分でやってみることにしました。
結果、問題なく不動産の登記ができたので、備忘録として残しておきたいと思います。

まずは今回の土地購入に至る背景を説明します。
興味なければ飛ばしてください。

土地購入のきっかけ

私の家の前にはうっそうとした森があります。
私が生まれた時から森だったので、それから40年近く時間がたったことになります。
1年に何センチ木が伸びるのかわかりませんが、相当高くなっていることは確かです。
枝も伸びてきていて、家の敷地内の上にも進出してきています。
台風とかで木や枝が倒れてきては迷惑なので、その土地の持ち主さんに木や枝を切ってくれないか、もしくは、こちらで業者を手配するので費用を負担してくれないか聞くことにしたのです。
そこの持ち主さんを確認していくと、以前は市内の人が管理していたようですが、相続等で現在は東京にお住まいの方の名義になっていました。
なんとか東京の人の連絡先を確認して電話してみると、
「そこの土地には行ったこともないし、以前、市に寄付するっていったけど受け付けてもらえなかったから、あなたに差し上げます。」とのこと。
感謝の意を述べ、その後早速手続き方法を調べました。
タダでもらってくださいと言われたものの、手続きをするには持ち主さんにお手間をお掛けするので、少額ですが売買契約を結ぶことにしました。

売買契約と不動産の名義変更登記に必要な書類

私(買主)が準備した書類は下記のとおりです。
・売買契約書(原本は買主が所持、写しを売主に渡すことで1通のみ作成)
・登記申請書(法務局提出)
・登記原因証明情報(法務局提出)
・固定資産評価証明書
・住民票(法務局に提出、マイナンバー記載なし)

持ち主さん(売主)に準備してもらった書類は下記のとおりです。
・登記識別情報(法務局に提出、土地の権利証にあたるもの)
・印鑑証明書(法務局に提出)
・委任状(法務局提出、登記に関する事項を買主に委任してもらうため)
・委任状(市に提出、固定資産評価証明書を買主が取得するため)

売買契約書の作成方法

参考にしたのは、法務局の下記リンク
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html
登記申請書の様式及び記載例 4)所有権移転(売買)登記申請書
記載例に「売買契約書の例」が載っているので、ワード版をダウンロードして使用しました。

土地の場合は、下の4つの記載が必要になるので、法務局で不動産登記事項証明書をとり確認しました。
①所在
②地番
③地目
④地積

上記情報だけなら、市町村の固定資産台帳を閲覧するという方法もあります。

あと収入印紙を節約するため、契約書の内容を、
「本契約書一通を作成し、売主、買主署名捺印のうえ、買主が原本を所持し売主はその写しを所持するものとする」
という文言に変更しました。

(参考)
収入印紙は売買代金により金額が変わります。
(平成30年3月31日まで)
1万円以上50万円以下         200円
50万円を超えて100万円以下     500円
100万円を超えて500万円以下  1,000円
500万円を超えて1千万円以下   5,000円
1千万円を超えて5千万円以下   10,000円
5千万円を超えて1億万円以下   30,000円
以下省略

登記原因証明情報の作成方法

登記原因証明情報とは、今回でいうと売主と買主が売買契約書を結んで、売買代金が売主に支払われて、間違いなく買主に所有権が移転したことを証明する書類です。

提出する書類の例としては、
・売買契約書原本と代金領収証を提出する方法
・登記原因証明情報という書類を新たに作成する方法
などがあります。

売買契約書を提出すると、今後閲覧される可能性があるとネット上で書かれていたので、登記原因証明情報を新たに作成する方を選びました。

書類のサンプルは、売買契約書の時と同じ、法務局の下記リンクを参照しました。
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html
登記申請書の様式及び記載例 4)所有権移転(売買)登記申請書

固定資産評価証明書の取得

不動産の所有権移転登記をする場合、登録免許税を収入印紙で支払います。
その計算のもととなるのが、売買する土地の固定資産課税台帳の価格です。
市町村の役所に行って、固定資産評価証明書を取得するのですが、売主からの委任状が必要となりますので準備してください。

ここでいう固定資産の「評価額」は、「固定資産課税標準額」ではありませんのでご注意ください。

登記申請書の作成方法

参考にしたのは、売買契約書、登記原因証明情報と同じ、法務局の下記リンクを参照しました。
http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html
登記申請書の様式及び記載例 4)所有権移転(売買)登記申請書

課税価格は、固定資産評価証明書の価格(1000円未満の端数は切り捨て)
登録免許税は、課税価格から計算します。(下記計算結果の100円未満の端数は切り捨て)
土地の場合は、課税価格 × 15/1000(平成31年3月31日まで)
       課税価格 × 20/1000(平成31年4月1日以降)
建物の場合は、課税価格 × 20/1000

計算された登録免許税の金額分の収入印紙を、申請書に貼ります。(消印はしない)

法務局への申請方法

その不動産を管轄している法務局へ必要書類を提出します。
・登記申請書
・登記原因証明情報
・委任状
・住民票(買主)
・登記識別情報
・印鑑証明書(売主)

提出後登記が完了したら、登記完了証と登記識別情報を取りにいくこととなります。

私の場合は、書類を提出した日から2日後の午後以降に登記完了証を取りに来てくださいと言われました。

登記申請後の手続き

法務局に登記完了証等を取りに行く場合、基本的には申請者本人が行くこととなります。
持っていく物は、登記申請書に押した印鑑と、身分証(免許証等)です。

法務局は平日しかやっていないので、今回は嫁さんに行ってもらうことにしました。
嫁さんには、委任状と嫁さんの身分証を持っていってもらい、問題なく書類を受領することが出来ました。

委任状には、「登記が完了した後に通知される登記識別情報通知書及び登記完了証を受領すること」を委任し、申請書に押した印鑑を押しました。

その他

実際登記をしてみて、私が感じたことはやってみたら手続き自体は思ったより簡単だったということです。
だけど、市役所や法務局には何度も行く必要があり、結構手間は多かったです。
一人で作成していると疑問点が出てくると思うので、分からない点があれば、ある程度資料を準備した段階で、法務局に相談に行くのも良いと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク